お元気ですか?荒川区議の大月です。
荒川区のスタートアップ支援①の続きです。
近年、学生たちは新たな起業のカタチを見出しています。私が会った理系の学生たちは、AI技術を駆使して、企業のニーズに応じたシステム開発を行っており、別の学生はライブ配信アプリを利用したビジネスも行われており、パソコンとスマホさえあればサークル活動を通じて企業を立ち上げられるので、以前では考えられませんした。
このような学生起業ができる背景には、事務所を借りずにスペースのみを利用し、人材も必要なときだけ外注するという、軽く無駄のないビジネススタイルがあるからです。また、起業の際には、扶養の範囲で収入を抑えつつ事業にチャレンジして、さらに忙しくなったらいったん休学して学籍を確保して、上手くいかなかった場合の保険をかけています。
一方、私が参考のため訪問したMopiという企業では、自動運転技術を活用して地方の移動手段の課題解決に取り組んでいます。実は、サンフランシスコで自動運転タクシーが既に導入されていることですので、夢物語ではありません。しかし、日本では独自の困難が存在します。例えば、片側一車線の道路で路駐が多く見られる地域では、対向車線を確認しつつ追い越す必要があり、これが自動運転には非常に難しい技術的課題となります。Mopiは、このような課題に取り組み、地方に密着した「足」としての自動運転サービスを提供しようとしているのです。
方や、荒川区では現在、起業家の交流会や賃料補助、クラウドファンディング手数料の補助など、多様な支援策を行っています。さらに、起業家同士が集う「ツムギバ」というコワーキングスペースを運営しており、そこでは中小企業診断士など専門家による無料相談会も定期的に開催しています。
令和四年度の起業支援相談件数は386件から翌年度には462件へと増加しており、「ツムギバ」利用者も500人以上に増えました。特に創業支援融資の年間約30件の実績があります。荒川区の取り組みが着実に起業家の背中を押しているのです。
今後の取り組みとしては、中高生を対象とした起業家育成ワークショップの開催を計画しており、若い世代への起業機運をさらに盛り上げていくつもりです。また、社会的課題の解決と経済成長を担うスタートアップの支援についても、東京都や金融機関と連携し、幅広く支援の輪を広げていきます。
始めて起業家になる方は、起業までは非常に気合いも入って、工数をかけることになると思います。しかし、成長段階にはいると、必ずや課題にぶち当たると思います。くじけずに、一つ一つクリアーするためには、誰かが定期的にチェックをしたり、適宜アドバイスしたり、専門家を紹介したりすることが重要と考えます。このようなPJ管理をどう実施するのかを今後フォローしていきたいと思います。